2006 年
5 月
9 日
「教育基本法改正案」もっと議論が必要
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「教育の憲法」といわれる「教育基本法の改正案」を与党が正式決定し、国会に提出しました。早ければ、連休が明けた今週から特別委員会を衆院に設け、審議がされるとのことです。この改正案は、新聞報道などでも取り上げられているように、多くの問題点を持っています。 「教育基本法」は、戦前の教育勅語に代わる新しい教育の指針として、1947年に制定され、教育の機会均等や義務教育、男女共学など11条からなり、憲法と密接に結びついた準憲法的な教育の根本法規になっています。制定から60年、「教育基本法」は、改正に向けて大きく動き出しましたが、なぜ、改正を急ぐのか、今の時期に代える必要性があるのか疑問に思います。 2000年、首相の私的諮問機関が、「教育基本法」の見直しを提言したことから、この改正議論が始まりました。それを受けて、03年、中央教育審議会が、「教育基本法」の改正の必要性を明記し、「郷土や国を愛する心」などを盛り込むよう答申を出しました。 以来、3年間にわたり検討がされてきましたが、すべて密室の中で議論が行われて来ました。教育の主人公は子どもであり、教員や保護者・国民であるはずなのに、審議の過程が一切公開されなかったことも大きな問題だと思います。
改正法案は、「愛国心」を、「教育の目標」に「わが国と郷土を愛する態度」という表現で盛り込み、その愛し方は人によりさまざまなのに、法律で定めてしまうこと、「教育の方針」を「教育の目標」にかえ、いろいろな「態度を養う」という規定にしたこと、前文の「真理と平和を希求し」を「真理と正義を希求し」にかえ、平和が削除されたことなど、自由で伸びやかな教育の理念がうたわれていた、現在の「教育基本法」を大きく変えてしまうものです。 また、教育のあり方よりも、「愛国心」の表現をどのようにするかに、議論が終始された感があります。
教育は、国や社会のあり方に大きく影響をし、国の根幹にかかわり、国の将来につながる重要な政策です。国民一人ひとりに直接かかわる重要な問題であり、憲法に準ずる重い法律の改正は、慎重に行い、各地で公聴会などを開き、さまざまな人から広く意見を聞き、丁寧な審議を重ねる、国民的議論がされなければならないと思います。 「新教育基本法案」に反対します。
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