2004 年
9 月
20 日
ジェンダー・フリーは、「男らしさ」、「女らしさ」の否定なの?
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さる8月26日、東京都教育委員会は、男女平等教育について「ジェンダー・フリーという用語は、意味や主張する内容が使用する人によりさまざまであり、誤解や混乱が生じ、「女らしさ」、「男らしさ」をすべて否定するという意味で用いられることがあり、都教育委員会が目指す男女平等教育の考え方と明らかに異なる」として、今後、「ジェンダー・フリーという用語を使わない」「男女混合名簿の採用禁止」という見解を出し、同日付けで都立学校長宛に通知を出しました。
8月30日、都議会生活者ネットワークは、東京都が推進する男女平等教育に相反する事態として、東京都教育員会に強く抗議をし、速やかな撤回を求めました。
「性別をなくす」ことではなく、「文化的、社会的につくられた男女の性差別からの開放」で、偏見や先入観を取り除き、「自分らしい生き方」を求めるという、正しいジェンダー・フリーの認識を教育現場において伝え、男女平等教育を着実に進めることこそが、東京都教育委員会の使命です。東京都が男女平等施策として推進してきた男女混合名簿に関しても、名簿作成の権限は学校長にあるとしながらも、明確な作成基準を示さず、今後の男女混合名簿の推進のみならず、男女平等教育そのものを阻害することになると生活者ネットワークは考えます。(都立高校全日制の男女混合名簿実施率83.9%) 中国や台湾などカタカナ表記のない漢字文化圏では、ジェンダーを「性別」または、「性/別」表記していると聞きました。 大阪大学の荻野美穂さんは、「ジェンダーの視点を得たことで「女性問題」とされていたものが、「女と男の関係性の問題」として考えられるようになった。その一方で、フェミニズムにおいて生物学的性別をセックス、社会的、文化的性別をジェンダーと2つに分けることによって、生物学的性別(セックス)の部分の研究が棚上げされてきた。性差に身体的根拠があることは、それらが不変不動であることを意味しない。社会的、文化的性別(ジェンダー)と生物学的性別(セックス)を一緒に考えるべき」と言っています。
また、横浜国立大学の金井淑子さんは、「近代社会では法制度としての平等の理念がありながら女らしさ、男らしさの特性は維持されてきた。そこに、女性たちが生き難さを感じたところから、性に対する差別に改めて気づき、ジェンダー概念が発見された。ジェンダー・フリーは性差がなくなることではなく、現実の性差別的秩序からの開放であり、女、男の二元論から多元的方向へ、「自分らしさ」ととらえて、性をもっと開いていくこと」としています。
男女平等問題は、根拠の乏しい性差を理由として男女間の生き方に、差別を持ち込んできた社会のあり方を見直すことに意義があります。平等は、男も女も同じにするという画一化ではなく、好きなことを選べる可能性を保証することだと思います。
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